NTTドコモから提供されたオンライン専用プランahamo(アハモ)を餌にドコモショップに客をおびき寄せ、「ギガホ」などの高級プランへの契約を誘導する手法で、話題になっています。
Twitterなどの意見では、「消費者を騙すようなセールス」に対する批判と、「なんだかんだ結局契約してしまう人が悪い」という、賛否両論の意見が出ています。
私は、「なんだかんだ結局契約してしまう人が悪い」の意見に近いです。
アハモフックとは
アハモフックを簡単に説明すると、NTTドコモ以外の契約者に対し、オンライン専用プラン「ahamo」で客をドコモショップに呼び込み、高額のプラン「ギガホ」などの契約を促すことです。
また、NTTドコモでは、ドコモショップを運営する代理店に対し、アハモフックのマニュアルを配布していたそうです。
アハモフックが発生した理由
アハモフックが発生した理由は、「ahamo」がドコモショップにとっては全く旨味がなかったからだと考えます。
「ahamo」のインパクト
総務省からの携帯電話値下げの圧力に対し、auとSoftbankがサブブランドでお茶を濁そうとしたが、総務省から激怒された後に、颯爽と登場したNTTドコモの「ahamo」は、非常に大きなインパクトを残しました。
携帯電話の月額料金を、オンライン専用とは言えメインブランドで一気に下げ、さらに「ahamo」の広告をあれだけ大量に打ったのですから、大きな反響が寄せられるのは当然です。
反響が大きいということは、ドコモショップで「ahamo」の相談をするユーザーも一定数いることが想定されます。
ドコモショップの苦悩
もしもユーザーがドコモショップでahamoに関する質問を行った際、ドコモショップ店員が「オンライン専用ですのでドコモショップでは受けられません」と門前払いしてしまえば、クレームに発展すること間違いなしです。
お客様からしたら、ahamoはドコモのサービスだから、ドコモショップでも分かるだろうと思われるかもしれませんが、おそらくahamoはオンライン専用で、ドコモショップでは契約できないのですから、ドコモショップ店員がahamoのことをあまり知らない可能性は十分にあります。
ahamoの相談してくるユーザーは、「現状のサービス品質を維持もしくは向上」させる「なるべく手間をかけず」に「月額料金を下げる」相談してくるわけで、真面目にユーザーの相談に回答するのであれば、30分~1時間かかってもおかしくありません。たくさん時間をかけて回答しても、「ahamo」を契約されてしまえば店舗の売上にならないのですから、はっきり言って時間の無駄です。
NTTドコモの狙い
とはいえ、NTTドコモ会社全体としては、お金も時間もかけて誕生した新プラン「ahamo」を盛り上げたい気持ちがあるのも事実です。そのため、ドコモショップや店頭販売で、オンライン専用プラン「ahamo」の相談を受けるよう「トップダウン」の指示があっても不思議ではありません。
しかし、ドコモショップからの反発は必死です。そこでNTTドコモでは、ドコモショップで「ahamo」の相談を受けてもらうために、「アハモフック」を考え、マニュアルを展開したのだと考えます。
私の考え
ドコモショップ側にとっては、あまり知らない「ahamo」よりも毎日販売している「ギガホ」のほうが分かりやすく説明できるのは当たり前です。結果、「ギガホ」を契約することも不思議ではないと考えます。
しかし、アハモフックのマニュアルを配ったのはさすがにやりすぎと思います。もしアハモフックを行わないのであれば、店頭には「ahamo」のチラシを置いておき、「ahamo」の詳細はWebサイトやコールセンターに確認するよう誘導するのが良かったと思います。
ドコモショップ店員が「ahamo」について質問された場合は、「ahamo」の概要だけ説明して、詳しいことはコールセンターに問い合わせてください、で逃げるのが一番だと思います。それでもゴネてくる客はいると思いますが、そういう客にのみ「アハモフック」でよかったと思います。
ちなみに私は、今のところ「ahamo」や「povo」「LINEMO」に乗り換える予定はありません。
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